ツナグ

予告を見てこの映画に興味が湧き見てみたいなと思ってたらなんかの
トーク番組で、主演の松阪桃季さんが映画の話をされているのを見て
さわやかな好青年で、ますます見たくなり今日観に行った。

ツナグという使者を通じて、亡くなった人に一度だけ会わせくれるという
夢のような話があったならどんなにいいでしょう。

一つ目のエピソード。。。遠藤憲一さんと八千草薫さんの親子の再会から
もううるうるきてしまった。

二つ目の高校生の親友との再会。三つ目の婚約者との再会。。。。

どのはなしにもこちら側の人間とあちらの世界の人間、それぞれの
心の奥に潜む欲や不信感みたいなものが渦巻いていて、そこがただ単に
死者との再会というロマンチックな感情だけではない人間的な部分を
描いていて観ていてぐっとくるものがあった。

何といっても俳優陣がとても素晴らしくて特に樹木希林さんの
自然体の名演技は引き込まれるものがある。
モダンで個性的なお洋服やおいしそうな孫との二人暮らしの食卓風景も
楽しませてもらった。

これは、霊界との交流とかそういったものではなく、二度と会えなくなって
しまった人との、生前に聞きたかったけど聞けなかったこととか、
言い残したこと。。。とか
生きている側の人間の心の奥にある葛藤とむきあうことで
これから自分の生きていく一つの指針になれるような、そんな前向きに
なれるストーリーだった。

でも、本当に大切な誰かを亡くした経験がない人には、そんなに心に響いて
こないかもしれないけど。。。

少し泣いて、心の中にさわやかな風が吹いたような心が癒やされる
なかなか良い映画だった。
小説も読んでみたくなった。